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Event report / 第9回 本会

CAIOを置き、AI活用を社内で続ける仕組みをつくる

第9回 名古屋AI経営サミット 開催報告

2025年11月7日に開催された第9回 名古屋AI経営サミットでは、株式会社はちえん。の坂田誠氏が、企業のAI活用を推進するCAIO(最高AI責任者)の役割を解説しました。ツールに詳しい担当者を決めるだけでなく、経営課題と現場の仕事を結び、導入後の検証まで続ける体制が中心テーマでした。

業務を洗い出す、小さく試す、結果を確かめる、使える手順を社内へ広げる。今回の講演は、この流れを誰が担うかという組織づくりの視点から、AI導入を考える内容でした。

開催概要

項目内容
開催回第9回 名古屋AI経営サミット
開催日2025-11-07
主講師坂田誠氏(株式会社はちえん。)
主題CAIO・業務の棚卸し・小規模な実証

今回の重要ポイント

  • CAIOは、経営の目的とAIを使う現場をつなぎ、導入を進める役割として説明されました。
  • 最初から全社の仕事を変えようとせず、対象業務と確かめたい効果を決めて小さく試します。
  • 導入後も成果や使いにくさを記録し、手順・教育・ツール選定を見直すことが重要です。

講演で扱った内容

1. CAIOは何を決め、何を支えるのか

CAIOはChief AI Officerの略です。講演では、経営者が目指す方向を踏まえて、AIを使う仕事の選定、ツールの比較、社内ルール、教育、導入状況の確認を担う役割として紹介されました。

個々の社員が別々に試すだけでは、役立った方法も失敗の原因も共有されにくくなります。経営上の優先順位と現場の困りごとをつなぐ担当を置くことで、試行を会社の知識として残すという考え方です。[1]

2. 肩書より、業務と技術を行き来できること

担当者に必要なものとして、AIへの関心、継続して学ぶ姿勢、現場の話を理解する力が挙げられました。新機能を知っているだけでなく、それを自社のどの作業に使えるか説明できることが求められます。

講演では、役職や年齢だけで担当者を決めるのではなく、取り組む意欲や適性を見る視点も示されました。経営者が目的を示し、担当者が試した結果を伝える関係をつくることが、役割を機能させる前提になります。[2]

3. 小さく試し、比較できる形で評価する

導入の出発点は、業務の棚卸しです。繰り返している作業、時間がかかる作業、確認や修正が多い作業を整理し、実証する対象を絞ります。小規模に試して有用性を確かめるPOCの考え方も紹介されました。

結果を見る際には、作業時間だけでなく、出力の品質や修正の負担など、仕事に合う指標を持つことが論点になりました。うまくいった手順をひな形として共有し、現場からの意見を受けて直すところまでが導入です。[3]

4. 採用したツールを、そのまま使い続けるとは限らない

講演では、AI製品の変化に合わせて、使い方や選定を継続的に見直す必要性が語られました。機能だけでなく、費用、扱う情報、現場で運用できるかを確認する視点です。

資料作成の実演では、会社の情報をもとに内容を組み立て、別の制作工程へ渡す流れが扱われました。一方、操作が予定どおり進まない場面も文字起こしに残っています。実演は、完成品が自動で得られるという証明ではなく、試行と修正を含む過程として読み取れます。[4]

実演・事例から見えたこと

事例発表では、H氏が、対話の記録を文章や発信用の資料づくりへ展開した取り組みを紹介しました。話した内容を文字にし、構成を整え、用途に合わせた形へ加工する流れです。[5]

この事例の着眼点は、AIへ渡せる材料を先に用意することです。本人の経験や考えを対話から取り出し、人が内容を確認しながら制作へ進める。情報の収集と編集をつなぐことで、単発の質問とは違う使い方が見えてきます。紹介された個別の販売条件や成果数字は、本記事では扱っていません。

自社で検討したいこと

ここからは、講演を自社へ当てはめるための編集上の整理です。まず一つの業務について、現在の手順、入力する情報、完成物、確認する人を書き出します。そのうえで、何が改善すれば試行を続けるかを決めると、担当者も判断しやすくなります。

担当者を置く際は、相談できる経営者、試行に使える時間、社内へ共有する場も合わせて決めたいところです。役割の名前を決めるだけでなく、結果を見て継続・修正・中止を選べる仕組みにすることが、今回の内容を実務へ移す一歩になります。

内容を理解するためのQ&A

以下は講演内容をもとに編集したQ&Aです。実際の質疑応答の逐語録ではありません。

CAIOは専任でなければいけませんか?

講演では兼務も含めた役割として扱われました。大切なのは、AI導入の目的、担当する仕事、経営者への報告の仕方を明確にすることです。

最初に会社全体のシステムを作るのでしょうか?

まず業務を整理し、対象を絞って試す流れが示されました。効果や修正の負担を確かめてから、使える手順を広げます。

導入した後、担当者は何を続けるのでしょうか?

現場の利用状況と成果を確認し、困りごとを集め、手順や教育内容を更新します。ツールの変化を踏まえた選定の見直しも役割の一つです。

記録と出典

主催者提供の自動文字起こしをもとに編集しました。製品・機能への言及は開催当時のものです。事例発表者はイニシャル表記とし、個別の事業情報や成果数字を省略しています。開催日・回数等は当時の公開記録で照合しています。

  1. 提供文字起こし、13:00〜24:00付近。CAIOの役割と経営との関係。
  2. 提供文字起こし、24:00〜30:00付近。担当者に求める資質。
  3. 提供文字起こし、30:00〜42:00付近。業務整理・小規模実証・標準化。
  4. 提供文字起こし、42:00〜1:09:25付近。資料作成の実演と継続的な見直し。
  5. 提供文字起こし、1:10:00〜1:24:00付近。対話記録を制作へつなぐ事例報告。